2015全日本TT選手権レースレポ。

どもです。
まずは、今回レース会場を整備したり清掃したり
いろいろと準備いただいた大田原市の皆様に感謝です!
こんなに観客の多い全日本TTは初めてで、メチャ嬉しかったです!!


そして、今回もRGJチームオフィシャルカメラマンの加藤ちゃん、こと
加藤 智氏、ほかたくさんの方々に写真撮影いただきました。
併せて御礼申し上げます!!


・大会名 第19回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会
・日時 2015年6月21日  
・会場 栃木県大田原市のふれあいの丘周辺特設コース
・気温 20度から22度ぐらい・朝から曇り
・コース状況 ほぼドライ
・距離 1周回12.4kmのコースを2周=24.8km
・リザルト(順位・タイム・タイム差他) 15位
タイムは41:28.29(トップ差は06:37.55 時速は35.88km/h)

・前日の就寝時刻 夜10時ぐらい
・起床時刻 朝6時
・レーススタート時刻 女子スタート11時から、自分は4番目。
・ウォームアップ開始時刻とその内容
10時からGTローラーを使って、10分軽く回してから心拍170をターゲットに5分、その後に5分ダウンしてから、瞬間的に1分(最後の劇坂をイメージ)あげて5分ダウンして終了。
結構、汗をかいたので、完全に汗を拭いてからエアロワンピに着替えた。

・レース目標
10位に入ること。1周回のタイムを20分に収める。
※事前のコース試走では、23分台がベストタイムだったが・・・。
・レース戦略
事前に3回もコース試走に行っているので、完全にコースの特徴などは頭に入れていた。コースはドライだが、前日にかなり激しい雨が降ったので路肩を走らないように(パンク防止)。
マンホールやグレーチングなどが、厄介な箇所にあるのも頭に入れていたので、自分で「コレ」と思っていた走行ラインを崩さないように気を付ける。そしてペースをしっかりとキープして、2周目となる後半にガックリ落ちないように!
・戦略上で注意すべき選手
個人でのレースとなるので、どの選手に注意というのはなかったが、私のスグ後に発走する、チェリージャパンの中原選手に追いつかれないようにしたい。

・レース前の食事(内容と戦略)
6時に宿で出た和食を中心とした食事をしっかりと摂れた。その後のスタートまで11時と間が空くので、パンを軽くつまむ。あと湿度が高く、かなり蒸し暑かったので事前に水分も摂取しておいた。
・スタート時の覚醒水準(集中力)
毎度の状態。ということはキレキレです。金曜日からも、しっかり眠れていたし、頭もスッキリ。


・スタート前に使用したマッサージオイルやサプリメントなど
蒸し暑かったので、ボディーにはオイルなど一切塗らず。顔は、べたべたするとエアロヘルメットのシェードが曇るのでアンダーベースのみ塗る。あと、朝いちばんにグリコのエキストラ・オキシアップを4錠。
・レース中の補給内容
2周目の下り区間直後に水を一口のみ。
・レース後に摂取したサプリメントなど。
グリコのおいしいアミノ酸BCAAを一包。

・レースの内容を簡潔に。
まずは事前の準備というか装備について。


フレームはBOMAのエランTT。これにアルミのVisionエアロTTブルホーンバーにDHバー、DHバーにバーエンドコントロールレバー。Visionを使っているのは、私がチビなのでサイズが合わないため。
※ちなみに前回の全日本TT@岩手県八幡平とは変更している。八幡平では長い登りと、強い風に煽られる長い下りがあったので、ベンドタイプのDHバーの先端でなく、エアロハンドルにSTIを装着した。

実は何度かのコース試走で、コースの最後に出現する急坂の登りで「さてと、これにはエアロTTバーよりもドロップハンドルの方がいいのかな?」と考えもしたが、様々なギア比で走行しても、坂をクリアする時間が1分足らずなので「ならば、その途中の平坦箇所の方が遥かに時間が長いので、そちらを優先!」として、平坦でスムーズに走れるポジションや装備で行くこととした。


ただ、試走では風の強さが気になった。これもディスクから80ミリや50ミリ、38ミリのハイトまで様々なホイールを試してみて、結局はBOMAカーボンのディープリムフロントを38ミリ、リアを80ミリにした。


タイヤについては、フロントは振動吸収と転がりの良さを狙って、フロントを23cのクリンチャー(ミシュランのリチオン)を空気圧6.5bar、リアはエランTTのタイヤクリアランスの関係と、タイヤのよれがないように21cのチューブラー(ミシュランのサービスクルス)7.5barという組み合わせにしてみた。


ギアについては、急坂でもフロントは楕円の53×42でいけたので、そのまま。リアについては、12-25(10S)でいくことに。


今回は何よりもペタリングに集中した。あまり重すぎないギアで確実にスピードを出しつつ、スムーズに回せるように、且つTTのポジションでも長く維持ができるように練習を重ねた。

ヘルメットはOGKカブトのエアロヘルメットAERO-K1-G、エアロスーツはチャンピオンシステム。この2つは、TTではお馴染みの装備で使い慣れているので安心だ。足元はR×Lソックスの5本指仕様TBK-750R、これが指の踏ん張りに効く。あと、今回は途中からの雨降りを用心してシューズの上からシューズカバーを装着した。

当日のスタート順は昨年の順位が反映されず何故か4番目w。ま、かなり早いスタート順ではあったが、かえって気が楽。ただ朝、男子ジュニアで勢い余ってスタート台から落っこちていた選手がいたので、慎重にスタート台から出るようにした。これは成功。

すぐにグレーチングがあるので、スムーズに入ってから下りの区間。これについては出場選手全員が、事前に信号などの影響で思い切って突っ込んだことがない箇所。私もどのぐらいで突っ込めばいいか考えながら試走していたが、スピードが出そうな箇所が荒れた路面なので、エアロバーで下っていく。そして路面が5月になってキレイに舗装されたところに入るので、DHバーに持ちかえる。

その後に2回の短い登りは、ちょっとずつギアを軽くして回転を落とさないようにしながら走り、平坦箇所に入る左コーナーへ。この辺りから、今までの全日本TTでは考えられないほど観客達がいて思わず力が入る!!


平坦に入った途端、路肩に設置されたのぼりを見て「あ、斜め左より前からの風だな」と判断。ということは、往路は若干の向かい風、復路は追い風となる。しかし、路面は往路が下り基調、復路が登り基調(それぞれ僅かではあるが)なので、ほぼイーブンで行くか!!とメーターを見ながらペーシングする。ここで時速38km平均ぐらい<もっと上げて40km平均ぐらいでいけばよかった、と今は後悔。

平坦は折り返し箇所があるが、こちらも落ち着いてコーナリングし再び平坦。そして右に曲がると下りとなるので、勢いをつけて下りを突っ込んでいく。



その後に左を曲がってしばらく行くと、問題となる急坂地点になる。ちょっと手前からフロントをインナーに落として右折。そして、この坂の入り口にグレーチングがあるが、それまでにオーバースピードとなるとグレーチングで滑って左の壁に激突!となるので、コーナーはインに入るタイミングを出来るだけ遅くしてアウト・イン・インで進入。グレーチングが鉄製の箇所でなく、どぶ板が石になっているところを通って登りに入った。これならタイヤがグリップするし、オーバースピードで壁激突も防げる。


ここから駆け上がると、途中からDHバーから手を放すことになるので、勢いのあるうちにリアのギアを3つ落として(42×21)、回転を保ったまま登っていく。そのうちに坂がキツくなってくるので、ダンシングをしながらクリアする。無理のないダンシングで脚を使いきらないようにしながら、すぐ後の平坦でスピードにのせるため、リアから順にギアをアップ、そして目印の箇所でフロントもアウターに。楕円ギアなので、あまり雑にギアチェンジをするとチェーン落ちしやすいので、慎重にギアチェンジすることにも集中して、チェーントラブルはなかった。この登り地点で、先行していたRGJ伊藤選手をパス。


1周目を終えて手元のメーターでは20分42秒。ちょっと遅い!!ヤバイ!!2周目も同じように走りつつも、折り返しの時に後続の中原選手(チェリージャパン)が、かなり迫っていたように思えたので、ペースダウンしないように自分の走行ラインをキープしておくようにした。


というのも、今回は伴走車がないし、追い抜きの際には、先行でスタートしている選手の走行ラインは優先される。追い抜く選手が横の間隔を2m離れて追い抜かないといけないので、完全に追い抜かれるまでは(25m以上)、
こちらが変に動く必要はないのだ。何より先に走っている自分が「ココを走っている!」アピールを他の選手の邪魔にならない範囲なら、前方にいる限りキープできるのがルールだからだ。

<JCFルールを解説!>=====
追い抜かれた選手は、追い抜いた選手の直後に追走してはいけません。
なので、追い越しされて同じ走行ラインを取られた場合は、
追い越された選手が走行ラインを変更しないといけません!
もしも、両選手が並走状態をキープしたまま、
抜かそうとした選手が1kmに渡って追い越しが出来なかった場合は、
抜かそうとした選手は25m以上、離れないといけません!

ちなみにペナルティーについては、以下のとおり。
・ドラフティングとみなした場合は、
距離と走行速度に応じたタイムが加算され、罰金も徴収される
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平坦を終えて右に曲がるときに、後方を確認したところ、何とか最後まで中原選手には追いつかれないですみそう、というのは確信できたので、あとはゴールまでいっちゃおう!と切り替え。下りで呼吸を整えてから、平坦でさっきよりも1段重いギアに入れてから急坂に入った。


先ほどより1段重いギアで登ったが、最後だし回せているのでダンシングで体重をのせて走る。途中でRGJ高橋選手をパスしながら、平坦で勢いを乗せていってゴール。ゴール直後は息が切れてゼーゼーしっぱなしだったが、絶対に止まらないようにして軽いギアでクルクルひたすら足を回すようにした。


タイムが狙っていた40分台にならず、41分28秒。今回のレース計測ではスタートから折り返し、さらにゴールまでとラップタイムが出ていたのであとからチェックしたが、ペーシング自体は後半にダウンせず何とかうまくいっていた。

・1周目前半/8:45:922
・1周目後半/11:53:498
・2周目前半/8:52:292
・2周目後半/11:56:580
トータル 41:28:292


しかし順位が15位・・・。もうちょっと順位を上げたかった。


・レース後の痛み・違和感・機材などの不具合
痛みや違和感はなかったが、集中してチカラを出し切ったので脚がヘロヘロになって、翌日の月曜日は完全休養日にした。機材については、事前に相当準備をしていたので問題なし。


・今回のレースで準備が足りなかったと思われる点(トレーニング、体調管理、機材、その他) 
足りない、というより今後について。


直線箇所について、もうちょっと重いギアで、もっと回せるようにトレーニング。
ギア組み合わせとしては、フロント52ならリアを15(3.47倍)、これを95回転ぐらいキープする。


前傾姿勢についても、もっと改善できるので更なる研究。特に前方から見た空気抵抗を対策。肘をもっと絞って、頭を入れられるポジションを工夫する必要あり。

あと、4月から取りかかっているスムーズなペタリングを、もっと追及したい。実はこのレースのウォーミングアップで、小沼選手のご主人の素晴らしいペタリングを見てイメージが沸いたし、コツも教えてもらったので、これを突き詰めたいと思う。


・・・楕円ギアの自分のでない自転車に乗って、しかもスニーカーなのに、あれだけキレイにチェーンをたるませずに高速で回せる様子には感激してしまった!!ヒントは「丸太に乗る曲芸師」。


・上記の内容から今後のトレーニング内容を簡潔に。
またその内容をいつまでにどれだけ実行するか。


全日本ロードが終わったら、ジャパンカップの練習に入る。
同時にタイムトライアルについても、直線のスピードアップの練習を兼ねて折々トレーニングと研究を。
やはり直前に急に仕立てても上手くはいかないので、今まで通り日頃から地道にTTの調整はしたい。
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あさって日曜日は全日本ロード選手権。
頑張りまっする!!
でわでわ。