2015全日本シクロクロス選手権レースレポ

どもです。
えー、第1回から第10回大会まで皆勤賞で出場していて、その後はしばらく出場してなかったんですが、昨年の第20回大会から懲りずに出場を再開して、今回で通算12回目の出場となる「第21回全日本シクロクロス選手権大会」のレースレポートですwww
ちなみに今大会で、トップ同一周回でゴールした選手の中で一番の年長者となりました。ヒロシですw
そして、今大会でもたくさんの素晴らしい写真を撮影いただきました!ごく一部で申し訳ないのですが、レポートに併せて掲載させていただきました。いつも本当にありがとうございます!!


*大会リザルト(毎周回のタイムが確認できます)
http://www.cyclocross.jp/results/2015/12/21.html
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・大会名 第21回全日本シクロクロス選手権大会
・日時 2015年12月6日(日)  
・会場 長野県飯山市長峰運動公園内特設コース
・気温 3度から5度ぐらいか
・コース状況 雨あがりからのウエット、泥状態
・距離 1周回・約2.5kmを40分(女子エリートは5周回した)
・リザルト(順位・タイム・タイム差他)  11位・56分39秒・トップ差8分22秒


・前日の就寝時刻 夜10時
・起床時刻 朝6時半
・レーススタート時刻 11時30分
・ウォームアップ開始時刻とその内容
レース1時間前に10分ほどローラー台で負荷ナシにして回転させて脚を慣らす。その後、ちょうどおこなわれていた男子U23のレース状況を見ながら、コース横をランニング15分。


・レース目標
出来れば6位入賞、出来なくてもUCIポイントの10位以内に。
さらにトップ同一周回でのゴールは必須課題。
・レース戦略
スタートからしばらく舗装路なので、出来るだけ最初は急ぎ過ぎず。
何よりもミスをしないように落ち着いて走り切ること。
・戦略上で注意すべき選手
川崎路子選手、西山みゆき選手、相野田静香選手、唐見実世子選手、綾野桂子選手、橋口陽子選手。
だいたい、上記に書いた選手は自分の前後に絡むと思うので。


・レース前の食事(内容と戦略)
朝ごはんは宿で出た和定食で、ご飯をしっかりといただく。
昼前にレーススタート時間なので、まとまった食事は朝のみで。
・スタート時の覚醒水準(集中力)
かなり集中はできていた。アップでおこなったランニングもいい感じ。
・スタート前に使用したマッサージオイルやサプリメントなど
朝起きて江崎グリコのエキストラアミノアシッドを4錠。
スタート30分前に江崎グリコのワンセコンドを1本。スタート直前に水を少々。
スタートオイルはスポーツバルムの2番を膝、脛、足首、指先に塗布。
・レース中の補給内容
なし。
・レース後に摂取したサプリメントなど。
江崎グリコのおいしいアミノ酸BCAAを1包。
あと、すぐに男子エリートのピット作業に入るため菓子パンを齧っておいた。


<バイクスペックなど>
バイク・1:BOMAエピス
コンポ:SHIMANOアルテグラ・フロント46×39、リア12-34T(クランク165mm)
タイヤ:F・RはIRCシラクチューブレス・マッド(空気圧はFを1.6bar、Rを1.7bar)

Photo:Okamoto


バイク・2:BOMAエピスR(限定カラー)
コンポ:SHIMANOアルテグラ・フロント46×36、リア12-27T(クランク165mm)
タイヤ:F・RはIRCシラクCXチューブレス(空気圧はFを1.6bar、Rを1.7bar)

Photo:N.ito


ヘルメット:OGKカブト/Zenard(ゼナード)パワーホワイトレッド
グローブ:OGKカブト/KG-8W
ボトル・バーテープ:OGKカブト
チェーンオイル:BIOBLEND
サングラス:Rudy project/STRATFLY ※調光度付レンズなど調整はオードビー
バイクジャージ:Champion System/長袖スキンスーツ(バックポケット付)
シューズ:SHIMANO/SH-XC31・SH-XC61E
ソックス:R×L SOCKS、さらに頭にR×Lバフ(限定カラー)
サイクルコンピューターCATEYE/CC-GL50ステルス50
サプリ:江崎グリコPowerproduction
アスリート用化粧品:AthleteX

Photo:Okamoto


・レースの内容を簡潔に。
ジャパンカップの翌日・10月18日から、この全日本シクロクロス選手権まで丁度7週間。あまりにもジャパンカップの不甲斐無い結果、一方で当時の不調の原因も何となくは見えていたので、あとは一心不乱に7週間を走るしかない、と思ってトレーニングを重ねて、この日を迎えた。

Photo:FABtroni+camera
途中で猪苗代、そして野辺山の2連戦と3つのUCIレースを挟んでいたが、今の自分で考えるならまずまず走れていたので、あとは当日まで風邪をひかないように気を付けた。しかし、野辺山の2連戦で鼻のアレルギーが出てしまい、喉が荒れて少し呼吸がきつかった。

Photo:abema
レース2日前には会場に入ってコースをよく観察しておき、内容をいつも以上に細かく完全に頭に入れるようにした。なぜならレース当日は、このままのコンディションにならない気がしたので。予想したとおり、金曜日と土曜日には晴れ渡って会場はレース前日の夜から雨が降り、当日はコースの様相が一転していた。土曜日の昼のコース試走では難なく走れた林道区間はぬかるみ、隠れていた木の根や石、岩も顔を出しているし、舗装路も泥が乗り滑りやすくなってきている。

Photo:FABtroni+camera
レース当日にシューズは今まで使用していたSH-XC31でなく、スパイクの付けられる土曜日におろしたばかりのSH-XC61Eにチェンジし、スパイクピンを左右に装着(橋本さん、チームメイト分のピン、ありがとうございます!)。バイクも交換が出来るように、エピスだけに装着していたIRCシラクチューブレス・マッドをエピスRにも。空気圧はフロントのみ少し抜いて1.6barにして、リアは1.7barに。これはあまり抜き過ぎるとドロドロ区間のコントロールが出来ないかも?ということで。チューブレスはタイヤを潰して走る方法ではないので、これぐらいかな?と思い決めた。

Photo:Okamoto
レースの朝から降っていた雨は9時ごろには止んでいたが、かなり冷え込んでいたのでアップオイルを塗ったうえにレッグウォーマーを履いたままレースに出ることにした。絶対にランニングが長くなるので膝を冷やさないためだ。年のせいとも言うがw

Photo:Okamoto
頭にはR×Lバフを泥除けと冷え防止に被ったうえにOGKカブトのゼナードを。昨年はKoofuを使用しており、これも軽かったが、ゼナードはKoofuより更にヘルメット自体が小さいので頭が振りやすく首がラクに感じる。ちなみに先日リリースされたばかりのKoofu-BCグロッスベは、ヘルメットの後ろ部分が出っ張ってないのでシクロクロスで自転車を担いだ時に邪魔にならないようだ。コレも気になるw

Photo:N.ito
レーススタートのコール順がUCIポイントランキングに基づくので、有難いことに7番目にコールされ最前列に陣取れた。一瞬、慌ててしまい左隅に行ってしまうが、須藤監督に言われて右隅に移動。というのも、スタートして左に大きくカーブするのだが、その後にドロドロ区間に突っ込むので、インに詰められないようにということで。水ボトルを忘れてしまい綾野選手から水を分けてもらう。何か気持ちが少し焦るが、レース運営スタッフの方が信州シクロクロスでお世話になっている方々が多く、気持ちが落ち着いてくる。今回はRGJチームから吉岡と伊藤も参戦、彼女たちの状況も見つつスタートを待つ。

Photo:FABtroni+camera
11時30分、予定通りに女子エリートがスタート。スタートはキレイに出られて、ドロドロ区間で落ち着いて入ることが出来た。そのスグ後の舗装路では目の前にRGJ吉岡も一緒だったので、付いてきてくれれば!と思いつつ少しづつ前方へ上がる。

Photo:N.ito
その後にピット往路の脇を抜けて砂地を行くが、雨で砂は締まっており問題なく行く。ただウエットで良くなった区間はココぐらい。先は芝地のキャンバーが濡れており滑りやすくなっていたので慎重に走る。最初の階段をランニングで行き、林道区間は下りの乗車できる箇所まで乗って走り、あとは降りて自転車を押してクリアする。ランニングは得意なので、この区間で一気に前に出て7番手ぐらいまで上がった。ヨシヨシ、ともう1つの階段もスタスタ登って下っていたのだが、朝にスパイクを付けたばかりのシューズの相性がイマイチよくなく、ちゃんとペダルを拾えない。下りでもペダルが拾えないので、何とか脚を安定させて下りつつ、必死になってペダルを拾う、という状態に。ちょっと焦り出す。

Photo:Okamoto
下りの後のピット復路区間の脇を抜けて、あとはそれほど難しくない区間なので、何とか後ろと余裕を持たせたい、と1周目なのにバカな考えが浮かんでしまった。泥地のコーナーもうまくこなせていたので、ちょっと調子に乗っていたのかも知れない。そして大きなミスをここでしてしまった。コントロールラインの舗装路に向かう少し前のキャンバー区間、ちょっと降車して押してから速やかに乗車し、さてペダルを入れようと右脚を入れて、左脚も入れようとしたときにはめ損ねてペダルから脚が滑って前輪に脚を突っ込んで、自転車が大きく前転し吹っ飛ばされてしまった!!受け身だけは得意なので、すぐに起き上ったが、フロントギアの内側にチェーンが外れてしまったので入れている間に、多分4人ぐらいにババッと抜かされてしまった。何をやっているんだ!何とか体制を整えて後を追いながら、コントロールラインの舗装路を走っていて気付いた。フロントホイールが振れてしまっている!!もう、何をやっているんだ、バカバカバカバカ!!!

Photo:たるみ かずお
あまりにもホイールがブレブレに振れて進まないようならワイヤーを回してブレーキを開いてしまおう、と思ったが何とかホイールは回っているので踏みなおす。とにかく前に進むしかない!!まだ2周目に入ったばかりなのだし。ピットに「チェンジ、チェンジ!」と叫びながらピットロードに入る。急遽、会場に応援で来てくれたRGJ寺田有希選手にエピスを手渡し、エピスRにチェンジ!両方ともマッド仕様で用意しておいて良かった。ここから追い上げるぞ!とキャンバーや林道でのランニング区間で走る、走る、走る!元々、クロカンランナーだったんで、逃げ足だけは何とかなるぞー。ピットの復路で毎周回、自転車を交換しながら3周目の時点で川崎、森、橋口を抜いて西山、唐見一緒のパックとなった。

Photo:FABtroni+camera

Photo:FABtroni+camera
アナウンスで周回が全5周になった聞こえる。私には4周目が正念場になった。コーナリングなどテクニックのある西山が先行し、何とか食らいつきたかったが、うまくリズムが整わない。せめて唐見にはついていこうと、5周目までは2人で前後しながら走っていたが、相手は全日本ロードレースのチャンピオン。舗装路で本気を出されたら付いていけない!!泥区間で付けたはずのアドバンテージは、瞬く間に舗装路の直線で前に出られた途端、相手の背中が小さく遠くなってしまった。

Photo:Okamoto
そこからはゴールまでの約半周、悔しいけど思いっきり走り倒した。何よりも最初の1周目でミスが多すぎて立て直しにチカラを使い果たしていたけど、もう行けるところまで行くしかない。ゴールしたときには、唐見選手は全然前に行ってしまい、目標は目の前にはなかったけど追い込んで追い込んで倒れ込んでしまった。すいません。

Photo:Okamoto

Photo:FABtroni+camera
しばらくして、今シーズンのシクロクロスで良きライバルであり目標として走っていた多くの選手たちがゴールに集まってきた。皆に声をかけながら握手したり、レースの感想を聞いたり話したり。その中でも川崎選手が私に「すごく強くなった」って褒めてもらえたwでも川崎選手の「良い意味での負けん気の強さ」の溢れる走りは見習うところが多かった。川崎選手に限らず、皆で切磋琢磨しながら、もっともっと上を!と目指していることが本当に刺激になる。そんな26名の選手たちが今大会では戦ったのだ、と思うと女子も、もっと強くなれる要素があるのだなあ、と考えている。

Photo:Okamoto

Photo:Okamoto

Photo:FABtroni+camera
そしてRGJチームブログにも書いたのだが、今回は長野県という日本シクロクロス生誕の地での大会開催だったし、何よりも私が以前の現役時代に非常にお世話になった信州シクロクロスの方々が多く関わっていたこと、更に女子が歴代チャンピオン(豊岡英子、宮内佐季子、唐見 実世子、あと一応私w)も顔を揃えての「26名」という出走人数の多さで感慨深かった。そして改めて、自分がどれだけシクロクロスを愛しているのかを再確認できたレースにもなった。

Photo:Kobayashi

Photo:kanbe

Photo:たるみ かずお
最後に、これは絶対。聖香ちゃんチャンピオンおめでとうございます!!日本一の誇りを持って、今後も女子レースを盛り上げる走りを期待しています!!


・レース後の痛み・違和感・機材などの不具合
レース後に落車したときの打ち身と酷い筋肉痛で3日間走れず。特にレース翌日は動くたびに呻く状態であったが、2日目に風呂で温めたりして徐々に痛みはとれている。一方、腰や膝の痛みはないので一安心。
あとフロントホイールを壊してしまったが、須藤監督に振れとりしてもらって、何とか直してもらった。


・今回のレースで準備が足りなかったと思われる点(トレーニング、体調管理、機材、その他) 

Photo:FABtroni+camera
自分のレース後は男子エリートのピット補助で、すぐにピットに入って走りも見ながら作業した。その上で、男子エリートのゴール後はレーススケジュールが全て終了となるので、スタッフの皆さんに挨拶しながら表彰式会場に行くと、今回のコースディレクターである三船 雅彦さんに逢えた(ちなみに三船さんは私と同じ第6回全日本シクロクロス選手権のチャンピオンです)。

Photo:Norizo
三船さんといろいろと話をポツポツとさせてもらったが、その中で「当たり前のことかも知れないが、特に今回のレースがどれだけちゃんと準備をしていたかで順位が変わったんだと思う」と言われた。「何が想定できるか、それに対してどう準備するか?だ。今回、たとえば女子で坂口(聖香選手)が勝ったけど、彼女は2位以降の選手たちよりも準備が出来ていたから、ちょっと上にいけたんだと思う。2位以降の選手たちには、坂口よりも準備が足りんかっただけや」と。なるほど。

Photo:N.ito
私は日頃から準備やシュミレートをしている方だと思う。今回はトレーニング(特にランニングの強化)も含めて、バイクや装備など相当に工夫やテストをしながらやっていた。しかし、改めて考えるとミスした事由は「事前の準備が足りなかったこと=おろしたばかりのシューズに、今まで使用してなかったスパイクの装着」であった。もっともっとテストと準備が必要なんだな、と反省。あと、今年は9月の中国シクロクロス海外遠征もあり、8月からシクロクロス練習を開始していて良かったので、これはロードレース時期にも、ロードレースの練習質量を落とさない程度に継続は必須。

Photo:FABtroni+camera
ここで重要なのは、「ロードレースに強くなければシクロクロスも強くならない」ということ。オフロードにもある程度は慣れておくことは必要だが、何よりも基となるチカラ=ロードである程度の実績を残せない選手が、シクロクロスで成績が残せるのか?というと多分、否だと思う。シクロクロスは元々、ロードレースの冬季トレーニングとして始まった種目であるし、その基本は見失わないように継続したい。


・上記の内容から今後のトレーニング内容を簡潔に。 またその内容をいつまでにどれだけ実行するか。
12月はいろいろ忙しいが、ロード練習を中心にトレーニング。年末年始は、シクロクロス練習も入れながら出来るだけしっかりと乗り込む。

Photo:たるみ かずお
具体案としては、引き続きとなるが以下のとおり。
・30秒で登れる登坂箇所で400wをターゲットとして10本
・5分が現在、最高値238wなので、これを270wから300wを目指して強化
・1km走については引き続き

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今回も本当にたくさんのご声援ありがとうございました!!信州で走ると本当にチビチビと駆けずり回っていたころからの私を知っている人が多くって、明らかに私への声援とかが(良い意味で)違うのが凄く嬉しかったです!!まずは痛い箇所を治して来シーズンの準備を進めていきます。

Photo:FABtroni+camera
うひー、いたたwwwwww
でわでわ。